アットホーム・ダッド
ドラマ
#1 男子厨房に入る
53分2004年
大手広告会社で働く山村和之(阿部寛)は、夕暮れ迫る住宅街で感慨深く立っていた。念願のマイホームを手に入れたのだ。その家の中で和之は満ち足りた気分で床に寝そべった。妻の美紀(篠原涼子)が6歳になる娘の理絵(安藤咲良)と庭に出ると、お隣の杉尾家のご主人と目が合った。杉尾家は妻の笙子(中島知子)が稼ぎ、夫の優介(宮迫博之)が家事すべてをこなす“専業主夫”、そして理絵と同じ歳の幼稚園に通う息子・亮太(吉川史樹)がいる。 山村家の引っ越し当日。和之が急に会社に呼び出され、美紀は目の回るような忙しさ。そんな中、声をかけてくれた杉尾家の3人と美紀が話しをしていると...。#2 主夫は一日にして成らず
47分2004年
和之(阿部寛)の専業主夫の初日は波乱のスタートとなった。 大慌てでゴミを出して家に戻ると、理絵(安藤咲良)が髪飾りのリボンを持ってきた。戸惑っていると幼稚園の送迎バスの時間に遅れそうになり、理絵を抱えて懸命に走る和之。息せき切ってバスに追いついたと思ったら、走りすぎて一つ手前の停留所まで遠回りしてしまった。次の停留所につくと、優介(宮迫博之)が亮太(吉川史樹)を連れて近所の主婦たちと立っていた。和之がバスから降りると真理江(川島なお美)が声をかけてきた。専業主夫は次の仕事が決まるまでの骨休めだと言う和之の一言が、真理江をカチンとさせてしまう。#3 主夫の心 妻知らず
47分2004年
和之(阿部寛)の家事はいっこうに上達しない。皿洗いをすればズボンがびしょ濡れ、おまけに不精ひげは伸び放題。そんな和之に美紀(篠原涼子)は納得いかない様子。 一方、冴子(滝沢沙織)のマンションに冷や汗を拭いながら入ってきた健児(永井大)。危うく近所の奥さんに見つかりかけたのだ。バレたら別れるという冴子の言葉に、健児は落ち込んだ。 親子スイミング教室で優介と出会った和之は、スイーツクラブを忘れないよう念を押されるが、真理江がどうも苦手。しかし親の付き合いが子供に影響すると聞かされては欠席するわけにはいかず...。#4 老いては主夫に
47分2004年
美紀(篠原涼子)が帰宅すると、和之(阿部寛)がミシンと悪戦苦闘していた。理絵(安藤咲良)の手提げ袋を縫っていたのだ。しかしヒドイ出来栄え。 翌朝、理絵は一目見るなり嫌がったが、和之はそれを無理やり持って行かせた。 一方、美紀は笙子(中島知子)からグチを聞かされていた。優介(宮迫博之)がパソコンの閲覧履歴を毎日きれいに消去していて怪しいというのだ。美紀が苦笑していると、美紀の母・光江(藤田弓子)から電話がかかってきた。美紀は和之が会社を辞めて、代わって自分が働き出したことをまだ伝えていなかった。しかし美紀が事情を説明する前に...。#5 産みの母より 育ての主夫
47分2004年
優介(宮迫博之)がカラフルな新品の水着でスイミングプールに現れた。健児(永井大)が値段を尋ねると優介の表情が曇った。笙子(中島知子)に安い値段だと嘘をついたのだ。自分の物を買うのが後ろめたいという優介。言われてみれば、和之(阿部寛)も最近遠慮して自分の物を買っていない。 一方、美紀(篠原涼子)は産婦人科から出てきた笙子とばったり出くわした。子供ができたと言う笙子の表情は浮かない。会社の仕事が忙しく、産休などとても無理だから、しばらく優介には内緒にしたいと言うのだ。#6 苦しいときの 主夫頼み
47分2004年
幼稚園でシンデレラの劇をすることになり、理絵(安藤咲良)がシンデレラ役に選ばれた。和之(阿部寛)は家事そっちのけで付き合わされている。隣の家で洗濯物を取り込んでいた優介(宮迫博之)も芝居っ気たっぷりで練習に参加した。亮太(吉川史樹)はネズミ役だが、なにしろ引っ込み思案で今から本番が思いやられる。その夜、健児(永井大)が冴子(滝沢沙織)のアパートを訪れ劇で使う小道具作りをしていると、真理江(川島なお美)から電話がかかってきた。電話を切った冴子の表情は暗かった。 一方、美紀(篠原涼子)は編集長の上田(中村繁之)から正社員にならないかと打診されていた。#7 出る主夫は打たれる
46分2004年
美紀(篠原涼子)より給料のよい再就職先が見つからず憂鬱な日々を送る和之(阿部寛)。 ある日、杉尾家では優介(宮迫博之)が『専業主夫』の取材を受けていた。主夫同士、一緒に写真をと言われたが主夫業は臨時のつもりの和之は断った。 その夜、和之は美紀から正社員になる相談を切り出されるが、話をはぐらかし終いには声を荒らげる始末。一方、お隣りの杉尾家もなにやら怪しい雲行き。優介が選んだ取材写真に笙子(中島知子)がクレームをつけたのだ。そして、冴子(滝沢沙織)のアパートも険悪なムードが漂っていた。#8 主夫老い易く 学成り難し
47分2004年
「お受験したい」。理絵(安藤咲良)の突然の言葉に和之(阿部寛)と美紀(篠原涼子)は驚いた。幼稚園で真理江(川島なお美)の息子・翼(國武大志)がお受験すると聞いたらしい。山村家では夫婦ともに公立校で十分だと考えていたが、真理江から勧められたこともあり、和之の心は揺れはじめた。さらに、亮太(吉川史樹)は消極的だから...と言っていた優介(宮迫博之)まで関心を示した。 一方、美紀は勤めを続けてもいいと言ってくれた和之の本心を疑い表情は冴えない。しかも編集長の上田(中村繁之)から新しい執筆者の津村教授(菅田俊)に引き会わされたが、なかなかの難物で美紀は自信喪失してしまう。#9 金の切れ目が 主夫の切れ目
47分2004年
値段も見ず手当たり次第に買物する和之(阿部寛)に、優介(宮迫博之)は呆れていた。そんな調子で理絵(安藤咲良)の誕生日にも、本人からせがまれた『おとぎハウス』をあっさり約束。 一方、健児(永井大)と冴子(滝沢沙織)はお洒落なレストランでディナーを楽しんでいた。しかし、健児のクレジットカードが残高不足で使用停止、現金の持ち合わせも足りず冴子が支払うハメになり、ご機嫌だった冴子の表情が一変。健児を置いたまま冴子はさっさと店を出ていってしまった。 その頃、帰宅した美紀(篠原涼子)も理絵の誕生日プレゼントをOKしてくれたが、値段を知った和之は早くも後悔しだした。#10 主夫に暇なし
46分2004年
優介(宮迫博之)がスーパーでパートすると言い出し、和之(阿部寛)も誘われた。確かに最近は家事にも慣れ、暇つぶしをしていることもしばしば。なにより妻に気がねなく使えるお金が欲しい。けれど和之は自分がスーパーで働いている姿を想像できない。 数日後、優介は早速パートを始めた。そうなると真理江(川島なお美)のスイーツクラブに参加する男性は和之だけになり、居心地が悪い。優介からレジ以外にも商品の運搬や検品の仕事もあると言われ、考えてみる気になった。 しかし美紀(篠原涼子)は反対。家事や理絵(安藤咲良)の世話、それに就職活動はどうするのか。数ヶ月前とそっくり同じ口論だ。もっともあの時、夫婦の立場は反対だったが...。#11 良薬主夫に苦し
46分2004年
和之(阿部寛)が退社前に手がけたCMが権威ある広告賞に輝いた。授賞パーティーにはCM業界の有力者たちが集まり、再就職の道も開けそうだ。とはいえ正式に決まるまでは主夫業にかかりきり。 スイーツクラブでも和之の受賞の話題でもちきりで、真理江(川島なお美)まで普段とは別人のように持ち上げるが、優介(宮迫博之)だけは浮かない表情。週末、家族3人で水族館に行く予定を忘れていた美紀(篠原涼子)は出張で温泉へ。和之と理絵は2人で水族館へ行くが、理絵が熱を出して寝込んでしまう。 一方、冴子(滝沢沙織)と健児(永井大)は同棲を始めたものの、お互いの不満は溜まるばかりで...。#12 立つ主夫、後を濁す
57分2004年
和之(阿部寛)に突然、上海での5年間の海外赴任の話が舞い込んだ。仕事の内容、給与待遇ともに申し分ない条件だ。 先方の会社を訪れると、担当者や部課長クラスが次々と和之に頭をさげた。会社を出た和之は思わずガッツポーズ。その足でスポーツクラブに向かい、優介(宮迫博之)と健児(永井大)に喜びを伝えた。しかし、優介の一言で得意満面だった和之の表情が曇った。 その夜、和之がどう切り出そうかと迷っていると、美紀(篠原涼子)の方から話を持ち出した。来月から正社員だと言って嬉しそうな顔を見ていると、とても言い出せない。ところが、和之の知らないところで話は広がっていた。