人気作家・東野圭吾の同名ロングセラー小説を映画化。 川崎のリサイクル工場への送迎バス。 最後部座席に野球帽を目深に被った青年の姿がある。武島直貴、20歳。 暗い目をしたこの青年には、人目を避ける理由があった。兄・剛志が、直貴を大学にやる学費欲しさに盗みに入った邸宅で、誤って人を殺してしまったのだ。数度にわたる引越しと転職。兄貴がいる限り、俺の人生はハズレ。そういうこと―。 自暴自棄になる直貴を、深い絶望の底から救ったのは由美子の存在だった。 しかし、その幸せが再び脅かされるようになった時、直貴は決意する。...塀の中から届き続ける、この「手紙」という鎖を断ち切ってしまう。
(C)2006『手紙』製作委員会